事例紹介

漁業操業支援サービス実証事業

内閣府 公募委託事業「平成30年度 先進的な宇宙利用モデル実証プロジェクト」
衛星データとIoTの活用による、漁業者に向けた『漁業操業支援サービス実証事業』

衛星データ活用による新事業創出に向けた取組を進める中で、当社がプロジェクト代表者として公募提案しておりました内閣府 公募委託事業「平成30年度 先進的な宇宙利用モデル実証プロジェクト」において、当プロジェクトが採択され事業実施いたしました。

プロジェクトの背景・目的

漁業を取り巻く環境は、水産資源の減少、過疎・高齢化の進行による後継者不足で地域の活力が低下している。山口県でも漁業就業者は65才以上の高齢者が50%以上を占めており、全国で2番目と高齢化が高く地域力の衰退が進んでいる。

これらを解決するために、漁業者の人材育成や水産資源のブランド化が必須となっており、これには従来の経験に頼っている漁業から、IoT技術を利用したスマート漁業への転換、かつデータを用いた他地域との差別化が必要である。しかし、零細漁業者が多い沿岸漁業ではコスト面から実現していない。

そこで本事業では、観測衛星、測位衛星、IoT、AI技術を活用することで、漁業者に負担をかけず、低コスト機器による漁業操業に関する情報の収集を行い、漁業者の操業ナレッジベースを構築する。これを活用し地域課題である漁業技術継承のサポートや水産資源のブランド化を実現する。

プロジェクト概要と体制

【プロジェクト概要】

資源減少や後継者不足が顕著な沿岸漁業において操業情報の収集を行い、漁業操業ナレッジベースを構築し、漁業支援サービスの実証を行う。

具体的には、操業情報を「衛星データ(観測衛星、測位衛星)」と「地上データ(IoT活用)」から収集し、AI解析技術を活用し、ナレッジベースを構築する。更に、このナレッジベースから水産資源のブランド化に有効な漁業認証取得支援や漁業技術継承支援等を実証する。

【プロジェクトメンバー】

  • 株式会社 エイム
  • 日本電気 株式会社
  • 一般財団法人 リモート・センシング技術センター
  • 山口県漁業協同組合
  • 山口県水産研究センター
  • 地方独立行政法人 山口県産業技術センター
  • 一般財団法人 宇宙システム開発利用推進機構
  • アミタ 株式会社

プロジェクト内容

今後の事業化・サービス化

本事業により、利用者となる漁業者より多くの評価を頂きました。

衛星データとIoTによる漁業操業データの有効性を実証いたしました。

今後、サービス利用者を拡大し、多くの沿岸漁業者の漁業操業に役立つサービスを事業展開する計画です。

道路維持管理システム

【道路異常管理、災害復旧対応、道路パトロール履行管理】

WebGIS を活用して、現場情報を『リアルタイムに情報共有』できる仕組みをご提供することで、業務効率化と的確な意思決定が実現できるようにしました。

「発生位置、災害規模、交通規制、復旧方針」など一連の作業が効率的に行われるようになるため、被災から仮復旧(交通解放)まで早期対応が可能となりました。

具体例

  • 調査員:現場をスマートフォンで写真撮影してメール転送、位置情報と写真が自動的にWebGIS上に登録される。
  • オペレーター:3G 通信回線GPS トラッカーを搭載したパトロール車をリアルタイムにモニタリング、車両の運行管理を行い、 緊急時には各車両に現場急行の指示を出す。また、WebGIS上に登録され、現場と共有された情報/写真をもとに、現場に指示を出す。

森林資源管理システム

【森林資源管理、造林、山地災害・治山、林道・作業道、施業】

ブラウザで動作するGIS(WebGIS)を基盤にすることで、端末の増設や最新OS への移行に柔軟に対応できる森林資源管理システムを構築いたしました。

小班等の図形編集をはじめ、樹種別の配置図面作成等の解析処理も可能です。

具体例

  • 農林事務所:現地調査を行う際、対象資源の情報をWebGIS で閲覧し取得する。
  • 庁内業務担当者:「造林業務」、「山地災害・治山業務」、「林道・作業道業務」、「施業業務」にあたり、WebGIS で検索、業務データの作成を行う。
  • 庁内システム管理者:「樹立データ作成」、「年度更新」などを対応し、市町村・森林組合・県民に対して、森林資源情報を公開する。

画像解析

「航空写真」や「衛星写真」、「UAV 画像※1」を基に、画像解析を行うことで、様々な情報を把握・予測できます。

具体例

  • 色による解析    ⇒ 「分布状況」の把握
  • 色と模様による解析 ⇒ 「分類」の把握
  • 高さによる解析   ⇒ 「地表面からの高さ」の予測